今日はずーーーーーっとお会いしてみたかった、ほぼ日のCFO 篠田真貴子さんのお話を伺うイベントに参加してきました!
私が篠田さんの存在を知ったのは、Facebookでいつもお世話になっている&私淑している岡島悦子さんの投稿でした。
創刊以来大ファンの「ほぼ日」こと「ほぼ日刊イトイ新聞」のCFOだと知って、一気にお会いしてみたい!と思ったんですが、なかなか機会がなく……「会いたい人リスト」の常にトップ3に挙げている方だったんですね。
いろんな人に「篠田さんにお会いしたい」と伝えていたら、以前勤めてたR社の同僚が、Facebookで篠田さんが登壇するステキなイベントに招待してくれたのです。
今回の「Vision Quest」というイベントは、誘ってくれた友人と同じビズリーチの社員さんが、個人的に活動している会のイベントだそう。
【Vision Questとは】
現代社会で女性がキャリアを築いていくプロセスの中で、女性がどのようにしたら活き活きと自分らしく生きていけるのか、自分らしくいられるのか、機嫌良く社会と関わっていけるのかについて、各分野で活躍中の、ちょっとだけ人生の先輩である女性の方々にお話をお聞きしながら、自分の明るい未来図を思い描いていく会です。(FBイベントページより)
今日のテーマは「決める力」
篠田さんのご経歴をザッとご紹介させていただくと、
慶應大卒→長銀→結婚・アメリカ留学→マッキンゼー→ノバルティス(第1子出産)→ネスレ転籍(第2子出産)→ほぼ日CFO
と、キラキラなわけです(キャリアカウンセラー的に見ると)
そんな篠田さんも、華やかなキャリアの裏で、大きな挫折を経験したり、モヤモヤしながら働いていた時期もあったそうで、今日はご自身のキャリアに沿って、以下3つの「”決める”に関して学んだこと」を話してくださいました!
- 知らずしらずに決めていることがたくさんある、と認識する
- 周囲に気を遣いすぎない
- 自分のモノサシを信頼する
というわけで、内容の一部をシェアしますね!
知らずしらずに決めていることがたくさんある、と認識する
MBA留学時代のサマーインターンで、マッキンゼーに入った篠田さん。
社員から絶賛され、自意識がインフレを起こしていたそう(表現が上手い&オモシロイです(笑))
でも、入社して2~3つ目のプロジェクトぐらいから「意外とフツウだよね」と周りに言われはじめて……と、「人前で話せるようになったのは3年前くらいから」という大きな挫折を味わったそうです。
(かなりセキララに話してくださったんですが、あの場だからこその内容なので詳細は伏せます)
ジョハリの窓の図を見ながらおっしゃっていたのが、
自分の努力=他人の評価だと納得感がある(開放された窓)
自分の無意識を他人から評価されると驚く・戸惑う(盲点の窓)
ということ。
個人的に「他人はシグナルを出しているけど、気づけない」というお話にすごく納得しました。
このアンテナ(≒気づくようになるスキル)はコツコツ磨いていくしかないんだろうなーと。
私も「いま思えば、あのときの指摘ってこういう意味だったのか…」と気づくことがしばしばあるので。
周囲に気を遣いすぎない
もともと、女性は他人からの評価に敏感です。
ゆえに、みんなに好かれようと行動してしまい、結果として自分の「やりたくない」と思う感度が鈍ってしまうとのこと。
マッキンゼーでは「人は良いけど、仕事はできない」と言われ、ノバルティスでは「仕事はできるけど、人当たりがキツい」と言われた篠田さん。
半年で人物評価が180度変わるなんて!と驚くと同時に、ここまで違うと、他人の評価に一喜一憂しても仕方ない、と思えるようになったそう。
他人のモノサシと自分のモノサシは違う、と理解した後は、
「相手がどういうモノサシ・基準で話をしているのか?」
を意識するようになった、とのこと。
また、第1子を妊娠していたとき、産婦人科医には「運動するな」と言われていたそうですが、同時期にアメリカの学会では「(妊婦は)運動すべし」という研究結果が出たばかり。
結果として篠田さんは「運動しない」ことを選んだそうですが、「日本のドクターに言われるままに運動しないのと、両論を知った上で選択したのとでは、表面上の結果は同じでも、自分の中の”心安らかさ”が全然違う」とおっしゃっていました。
この2つのエピソードから分かるのは、
他者に分かってもらおう、ではなく、自分の中で「決める」「決めた」と思えることが大切
ということ。
何かを決めるとき、他人の考えも理解する必要はあるけれど、他人の顔色は伺わない。
モノサシが違う、と客観的に見えると、「決める」ことがラクになるそうです。
女性は放っておくと同じ考え方の人と群れやすいそうなので、特に意識したいなと思いました。
自分のモノサシを信頼する
ネスレに転籍後、引き続きバリバリ活躍されていた篠田さんに、スイス本社への異動やアジア統括の話が上がったそうですが、第2子の出産や、旦那さまが日本の大企業勤務(海外転勤ない)ということもあり、断らざるを得なかったそう(外資だと昇格=グローバルへの異動なんですね)
昇格しても部下や担当地域、予算が増えるだけで、「面白み」が増えないな……と思った篠田さん。
親しい友達に相談していた際、某外資企業にお勤めのご友人(男性)から「部下が増えると嬉しい」と言われて、とてもビックリしたそうです。
篠田さんのモノサシでは「部下が増えても嬉しくない」
ご友人のモノサシでは「部下が増えると嬉しい」
ご友人も「部下が増えて嬉しくない人がいるんだ!」と驚かれたそうです。
自分のモノサシを信頼できると(明確に認識できると)、違うモノサシを持っている人とも良いコミュニケーションが取れるようになる、というお話は、上記のエピソードと合わせて、とても印象に残りました。
自分のモノサシを信頼することのメリットは、
- 自分で「決める」ことができれば、たとえ間違っていても自分自身にcomfortableでいられる。
- 何が正解なのか、永遠に100%の答えなんて見つからない。それなら、自分のモノサシを信頼して、直感や感覚を信じて突き進んだ方が良い。
という点。
自分のモノサシは既に持っていて、「知らずしらずに決めていることがたくさんある、と認識する」「周囲に気を遣いすぎない」という2つの過程を通じて、モノサシを明確に認識できるようになって、「自分のモノサシを信頼する」ことができるようになる、という3つの段階を踏むことが大切なんですね。
■編集後記■
講演を拝聴しながら、「開いた手でしかモノはつかめない」という言葉を思い出していました。
決める=他の選択肢を捨てること。だけど、そうしなければ次のステップに進めないんですよね。
いやー、メモしすぎて手がつりそうになったけど、素晴らしい時間でした!
始まる前、篠田さんにご挨拶したら、FBで顔を見たことがあるとおっしゃっていただき、感激!
悦子さんの投稿にちょいちょいコメントしているのを見ていてくださったみたい(悦子さん、ありがとうございます!)
参加者の皆さんとの学びシェアの時間もすごく楽しくて、会を企画してくださったここのさん、運営スタッフの方々や参加者の皆さんに感謝です!
篠田さん、本当にありがとうございました!
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