今日は、日本マイクロソフトのテクノロジーセンター長 澤円(さわまどか)さんと、ラクガキコーチのタムラカイ(タムカイ)さんのコラボセミナーに参加してきました。
場所は品川の日本マイクロソフト本社。
テーマが「ITで会議を効率化する」というものだったこともあり、澤さんのプレゼンの横でタムカイさんが「Surface Hub」にリアルタイムにラクガキしていく(≒グラフィックレコーディング)スタイルでした。
セミナーでは使わなかったけど、このSurface HubはSkypeとつなぐこともできるそう。書いた文字や図をSkypeで送信できるというわけです。スゴい。
いい会議、してますか?
会社勤めの人であれば、多かれ少なかれ会議への出席が求められるもの。
ただ、その会議、「いい会議」ですか?
澤さんが「今まで”いい会議”に参加したことがある人?」と参加者に挙手を求めましたが、手はほぼ上がらず。
逆に「イマイチな会議ってどんな会議?」という問いかけには「無駄が多い」「報告ばかりで何も決まらない」など複数の意見が。
日本の労働生産性が低いことはニュースなどで知っていましたが、主要7ヶ国(G7)に絞ってみると、日本は何と 19年連続ぶっちぎりの最下位なんです。ご存知でしたか?
もちろん、G7の平均値を下回ります……
しかも、この数値はあくまで「GDP÷労働人口」で算出されており「時間」の概念が入っていません。
長時間労働の多い日本ゆえ、時間を含めるともっともっと労働生産性は低くなってしまいます。
内需が強い時代であれば、長時間労働もアリですが、今は逆ですよね。
なぜ日本企業の会議はイマイチなのか?
澤さんのもとに外部から出向していた交通系の日本企業に勤める28歳の方がいらしたそうなんですが、会議後の彼の言葉に、澤さんは衝撃を受けたそうです。
「会議で何かが決まるのをはじめて見ました」
なぜ何も決まらないのか?イマイチな会議7日?というと、理由は様々ありますが、澤さん曰く「校長先生の話を黙って聴きましょう、という文化のまま進化していないのでは?」とのこと。
問題の底にあるのは、新卒一括採用・終身雇用・年功序列。
つまり、上下関係が厳然と決まっているので、実力主義を取り入れるのが非常に難しいのです。
ひいては、それが国際競争力の低下につながっているといえます。
日本のサラリーマンといえば「報連相(報告・連絡・相談)」ですよね。
でも、よくよく考えてみると、「報告」と「連絡」は現在より過去のことです。
「報告」「連絡」のために時間を使いすぎていませんか?と澤さん。確かに。
更に「スケジュール調整=コスト」という認識が、日本人は非常に薄いのでは?という問いかけには、参加者の皆さんも深く頷いていました。
以前、人材系のセミナーで、講師の方が「日本のマネジメントは、本来の意味でのマネジメントではなく、単なる”行動管理”に限定されている」とおっしゃっていたことを思い出しました。
報告や連絡ならメールでも済むこと。
会議で話し合われるべきは「相談」、つまり現在より未来のことです。
マイクロソフトは社員数も拠点も多いため、国内企業よりもさらにスケジュール調整にコストがかかります。
とはいえ、「距離」と「時間」は変えられませんよね。
なので、ITのチカラを使って、前出のSurface Hubや、Skype for Businessを駆使し、リモートワークを推奨。
いつでも、どこでも仕事のできる環境を整え、低迷していた業績から劇的なV字回復を達成したそうです。
文化・民族で違うコミュニケーションスタイル
会議の話から代わって、異文化コミュニケーションの話に。
マイクロソフトは外資系企業ですが、澤さんが見ている限り、外国籍のスタッフと一緒に食事に行っても、日本人は一言も喋らないそうです。
なぜかというと、「正しい英語を喋れないから」。
でも、一緒にいるのはオランダ人(英語圏じゃない)。彼らは英語をあくまで「ツール」と捉え、間違えてもOKと思っているにも関わらず、です。
澤さんが、地域別のコミュニケーションスタイルの違いを紹介してくださったので、ココでもご紹介します。
- アメリカ・ヨーロッパ=バスケットボール
常にボール(会話)が動き続けていて、プレイヤーは反応し続けなければならない。
黙っている=悪。「黙っているなら出て行ってくれ」というスタイル。 - BRICs=ラグビー
タックルされてボールを奪われるまで喋り続けるスタイル。
自分を表現し続けることが正義。ガンガン喋って自分の希望を押し通していくのが、ある意味マナー。 - 日本=ボーリング誰かが喋っている間は黙っていなければならない。
日本人は普通にしているとボールを獲りに行かないので、「あなたの番ですよ」と伝えなければならない。
国によるコミュニケーションスタイルの違いを踏まえておかないと、上手にコミュニケーションが取れないというわけですね。
完成したラクガキ!
後半、タムカイさんによるラクガキ講座もあり、会場は和気あいあいとした雰囲気に。
澤さんの講演のリアルタイムラクガキがコレです↓
(クリックすると別ウィンドウで拡大します)
スタッフとしてお手伝いしていたため、ラクガキ講座は聴けませんでしたが、詳細は文末にあるタムカイさんの著書をどうぞ!
■編集後記■
当ブログでも何度かご紹介している「奥田サロン」で知り合った2人の初のコラボセミナーでしたが、GW直前にも関わらず、多くの方が楽しそうに参加されていたのが印象的でした。
私は急遽スタッフを頼まれたのでバタバタしていましたが、セミナー後の懇親会も含め、とっても楽しい時間を過ごすことができましたよ!
澤さん、タムカイさん、ありがとうございました!
講師の著書はコチラ!
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