新年度が始まって1ヶ月、新入社員の皆さんや部署異動・転職などで新しいスタートを切った方も、少しずつ仕事に慣れてきた頃ではないでしょうか。
今回はGWに読んでおきたい定番ビジネス書を20冊ピックアップしてみました。
コレでも削ったんですよ……(笑)。
薄い本もありますが、長期休暇だからこそ読みたい”分厚い”定番書も含まれています。
GW明けから同期に差をつけたい新入社員さんや、自分のやり方でやってきたけど行き詰まっている方などなど、仕事のヒントにしてみてください!
自己啓発 基本の8冊
まずは「定番ビジネス書*選」などでよく挙げられる8冊です。
翻訳書&分厚い本が多いですが、最近はコミックス版も出ているものも多いので、躊躇しちゃう方はまずコミックス版を読んでみるのもオススメです。
プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか
「ビジネスパーソンならドラッカーを読め!」的なことを上司や先輩から言われたことはありませんか?(笑)
経営者でもドラッカーのファンは多いです。
が、いかんせん、ドラッカーは著作が多い!かつ難しい!
どの本から読めばいいの……?と迷う方にピッタリなのが本書。
副題に「はじめて読むドラッカー」とあるように、 1冊めに最適です。
完訳 7つの習慣 人格主義の回復
こちらも鉄板中の鉄板。
「自己啓発本*選」などの特集に必ずといっていいほど入っている一冊です。
560ページと分厚いですが、完訳版になって読みやすくなりました。
全世界で3000万部(日本国内では180万部)以上売れているベストセラーは一読の価値アリ。
読み通す自信のない人は、マンガ版から読んでみても良いかも。
道は開ける 新装版
デール・カーネギーも自己啓発書の古典といえます。
特にコミュニケーションの本質に関しては、この一冊をおさえておくと良いでしょう。
他に『人を動かす 文庫版』と『話し方入門 新装版』があり、いずれもオススメ。
道をひらく
経営者にファンの多い松下幸之助さんの本。
彼の膨大な著作の中ではこれが最も有名です。
本書の初版が出たのは1968年。
ビジネス書・自己啓発書の中では「古典」と呼ばれる域に入りますが、時代を経ても決して廃れることない本質を突いた一冊。
生き方―人間として一番大切なこと
こちらも経営者にファンの多い稲盛和夫さんの本。
京セラとKDDIの創業者であり、JALを再生させた「経営のカリスマ」である著者の人生哲学。
経営者だけでなく、サッカー日本代表の長友選手など、スポーす選手たちも座右の書として挙げる一冊です。
思考は現実化する
あらゆる自己啓発書に影響を与えた、とまでいわれる一冊。
鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの見込んだ500人にインタビューし、彼らの成功の過程、共通する思考などが体系的にまとめられています。
前出の『7つの習慣』を超える610ページという大作ですが、1937年の初版以来、世界中で読み続けられている一冊。
Kindle版も出ています
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
ビジネス書ですが小説仕立てになっており、「企業の生産性」について理解を深めるのに最適な一冊。
アメリカでベストセラーになると日本語版が出るものですが、本書は世界中でベストセラーになりつつも、日本を脅威に感じていた著者が17年間も日本語版の出版を認めなかったという本だそう。
「ボトルネック」という言葉は一般的になりつつありますが、その概念を初めて世に知らしめたのが本書とも言われています。
読みやすいとはいえ分厚いので、躊躇している人はコミックス版をどうぞ。
原因と結果の法則
前出のデール・カーネギーも影響を受けたといわれる自己啓発書のルーツ。
初版は1902年(イギリス)で、1世紀以上前から読み続けられている超ロングセラー。
100ページに満たず、平易な言葉で書かれていますが、ただ文字を追うだけでなく1行ずつしっかり言葉の意味を考えながら読んでみてください。
コミュニケーション
コミュニケーションに関する本は星の数ほどありますが、これを読んでおけばたいていの悩みは解決するはず、という2冊を挙げました。
自分の小さな「箱」から脱出する方法
人間関係が悪化する根本的な原因と、その解消法をストーリーに沿って解説している一冊。
「箱」=自分の心の状態と考え、箱に入っている(=心が閉じている状態)・箱から出ている(=心を開いている状態)とき、他者と触れ合うとどうなるのか?
具体例も豊富で、「自分事」として読み進められます。
嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
世界的にはフロイトやユングと並ぶ「心理学界のさん大巨匠」と称されつつ、日本では全く無名だったアルフレッド・アドラー。
その心理学を小説風に紹介している一冊。
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」とし、それを改善していくための具体的な方法を紹介しています。
アドラー心理学の本は、本書以降たっくさん出版されましたが、この本が最も分かりやすいかと。
最近、待望の続編『幸せになる勇気』が出版され、コチラもオススメです。
当ブログの書評記事はコチラ
承認欲求を満たすのではなく「貢献感」を持つ -『嫌われる勇気』岸見一郎/古賀史健
ちまたで話題になっている『嫌われる勇気』、ワタシは「承認欲求」について学んでいる中で、本書に出会いました。 いやー、ひっさしぶりに衝撃を受けました!2回ほど通読して、まだ「全面的に賛同」とはいえませんが、今まで触れてきた […]
企画・マーケティング・心理学
比較的新しい本も含め、基本となるものをピックアップしました。
マーケティングに関しては本当に膨大な数の本があり、何を挙げるか迷いましたが、やはりコトラーを選んでみました。
コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
マーケティングの大家、フィリップ・コトラーの一冊。
コトラーといえば『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント(現在は第12版)』が有名ですが、あまりに大作すぎるので、まずはコチラを読んでみては。
アイデアのつくり方
アイデア発想のプロセスは、この本に書かれていることが全てともいえる一冊。
約100ページと薄い本ですが、本書を読めば「自分にはセンスがない……アイデアを思いつくのはセンスある人だけだ!」というような言い訳ができなくなります(笑)
某広告代理店では新人必読の一冊とされているそう。
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
「21世紀版『人を動かす』」といわれる一冊。
人を動かすモチベーションをコンピュータのOSに例え、これまでのモチベーション2.0では何が問題だったのか? 持続する動機付け(=モチベーション3.0)とは何か?について解説されています。
著者はアル・ゴア副大統領のスピーチライターとして有名な作家、ダニエル・ピンク。
文庫になって入手しやすくなりましたね。
影響力の武器[第三版]
副題は「なぜ、人は動かされるのか」
「返報性の法則」というものをご存知でしょうか?
ざっくりいうと「何かをもらったら、何かお返しをしないといけない気持ちになること」です。
他にも、「みんなが並んでいるラーメン屋さんは美味しいだろう」と思う「社会的証明」など、身の回りにある心理学を分かりやすく&実践的に解説している一冊。
選択の科学
NHKの「コロンビア白熱教室(2011年)」のテキスト。
20年以上にわたって「選択」をテーマに研究してきた著者の懇親の一冊。
「選択」を多角的かつ科学的に検証しており、たとえば子育てにおける「自己決定権」の重要性についてなど、私たちが「選択」するうえで有用なヒントが多数掲載されています。
つい先日、ForbesJAPANにも著者のインタビューが掲載されていたので、ぜひ読んでみてください。
ロジカルシンキング・ライティング
ビジネスマン必須のポータブルスキルといわれる「ロジカルシンキング」について、毎年4月に書店に平積みされる3冊を挙げました。
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
ロジカル・ライティングといえば必ず挙がる定番中の定番。
著者は、マッキンゼーなど世界の主要コンサルティングファームでライティングを教えるバーバラ・ミント。
さほど分厚くないけど密度の濃い本なので、入門ガイドともいえる『入門 考える技術・書く技術』もオススメです。
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
そんな分厚い本ばっかり読めないよ……という方にオススメなのが本書。
ビジネス書や自己啓発書のベストセラーは翻訳本が多いですが、本書は日本発で世界20ヶ国で出版されています。
「問題解決スキル」を中学生向けにブレイクダウンしており、120ページにギュギッとノウハウが詰まっています。
ロジカル・シンキング
こちらも定番中の定番の一冊。
出版は2001年ですが、毎年4月になると定番本として書店でよく平積みにされています。
著者はマッキンゼー所属。
ロジカル・シンキングを語る際に外せない「MECE(ミッシー/漏れなく・ダブリなく)」や「So What?/Why So?」を身につけることができます。
働き方・キャリア
このジャンルも広いですが、昔から何度も読み返している本と、ここ数年読んだ働き方・キャリアの本で最もオススメの1冊を挙げました。
ワーク・シフト
副題は「孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉」
2025年の働き方はどのように変化しているのか?を大胆に予想した一冊です。
未来予想の本は何冊もありますが、働き方にフォーカスし、現状をキチンと分析したうえで予想しているのは本書が初めてかと。
「ほぼ日刊イトイ新聞」では、著者のリンダ・グラットンさんと糸井さんの対談「100年生きる わたしたちの価値観。」が掲載されており、こちらも一読をオススメします。
著者の来日講演レポートはコチラ↓
リンダ・グラットン教授来日記念「未来の働き方はあなたがつくる」伊賀泰代さんとの対談も!
今日は、最近書店で平積みになってる「ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉」の著者、リンダ・グラット教授と、同じく平積みになって売れまくってる「採用基準」の著者、伊賀泰代さんのセミナーに行 […]
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
起業家として成功した著者が、同じように起業を志す息子に宛てた実際の手紙をまとめた一冊。
佐々木常夫さん(東レ経営研究所 社長)が座右の書として挙げているので、ご存知の方も多いのでは。
実際の手紙がベースなので、厳密にはビジネス書と呼ばないのかもしれませんが、人間生活の基礎を何度も繰り返して説いており、生き方やビジネスの土台になる本です。
■編集後記■
20冊は多いかなと思いつつ、選びに選んだつもりです。
全部を読破するのは難しいと思いますが、自分がニガテだと思うジャンルの本、どれか一冊でも読んでみてください。
あくまで独断と偏見で選んでいますが、特に基本の8冊を読めば、ほとんどの自己啓発書の共通項が見えてくると思いますよ!