ファシリテーションの真髄を見た!谷本有香さん講演@第27回プロ研トークライブ

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ファシリテーションの真髄を見た!谷本有香さん講演@第27回プロ研トークライブ

今日は、当ブログにも何度か登場している、経済ジャーナリストの谷本有香さんのトークイベントに参加してきました。

「プロ研トークライブ」というイベントで、主宰は『プロフェッショナルサラリーマン』の著者である俣野成敏さん。

谷本さんのご著書に関するイベントには何度か参加しているので、知ってる内容が多いかなと思っていたんですが、とんでもない!

イベントは、谷本さんと俣野さんの対談形式だったんですが、俣野さんのファシリテーションが素晴らしすぎてビックリしました。
まだまだ知らないエピソードがたくさんで、メモしまくりの90分でしたよ!

山一の倒産→オンリーワンの「経済キャスター」へ

新卒で山一證券に入社した谷本さん。ご存知の方も多いと思いますが、1997年に経営破綻→廃業します。

当時所属していたのは、社内では花形部署と言われる「営業企画部」で、社内ニュースのキャスターを務めていらっしゃいました。
とはいえ、キャスターを希望していたわけではなく、営業希望だったとのこと。

証券会社ということもあり、社員の多くが自社株を含む証券を買っており、預金と並行して資産運用していたそうです。
しかし、有香さんは給与のほとんどを投資に回していたため、20代半ばで数百万円の試算を失うことに。

「ショックだったのは、資産を失ったことではないんです。社員やその家族が悲しんでいる姿を見るのが辛かった」と谷本さんはおっしゃいます。

 

山一の破綻後の転職活動では、かなり苦労されたそう。
社内では花形部署でも汎用性が低かったため、いち早くオファーをもらっていた営業職の社員とは違って、なかなか決まらなかったそうです。

もともと株が大好きで証券会社に入社し、営業をやりたかったけど入社2日目(!)にスタジオに連れて行かれて、「とりあえずマイクつけてみようか」「とりあえずカメラの前に立ってみようか」と社内キャスターに。

花形部署だったのに、営業がやりたかったため、やる気はなくフテくされていたそうです。意外!

転職活動では証券会社にエントリーするものの、全く決まらなかった谷本さん。
でも、どうしても金融・経済業界に居たかったそう。

証券業界に居たくても、どこも採用してくれない。
一方で、「山一は見せしめ的に国につぶされたんだ……」と思いを持っていた谷本さんは、気持ちのどこかで「企業は信用出来ない」とも思っていたそう。

谷本さんは「自分自身の力で生きていくには、どうすれば良いのか?」を考えぬいて、「キャスター」という経験は使える、思ったそうです。

エコノミストや経済学者には勝てないけれど、「経済×キャスター」という人材は当時いませんでした。
だったら、「自分が日本で初めての経済キャスターになろう!」と考えた谷本さん。
得意(経済・金融)×特異(キャスターの経験)」でオンリーワンになれると思ったそうです。

戦略的キャリアプラン

とはいえ、「すぐには実現できないですよね?」と俣野さん。

確かに最初は笑われていたけれど、戦略を持っていた、と谷本さん。

経済が分かってキャスター経験もある。だから、キャスターの経験をさらに積もうと思ったんです。
金融は知っているけど、日本はものづくり大国だから、メーカーでキャスターをやろう!と戦略を練りました。
ご縁があって、松下電工の社内キャスターになることができました。このキャリアが大きかったです。

金融経済×キャスター×ものづくり」と、より特異性が高まり、200人中2人という倍率のブルームバーグのキャスターに転職。

ブルームバーグ(経済・金融情報の配信を行なうアメリカの通信会社大手)への転職で「経済キャスター」と名乗れるキャリアを積むことができた谷本さん。

実は喋る仕事はあまり好きじゃないそうですが、大好きな金融・経済に携わるツールとして「喋り」を使おう、と決めたのがキャリアの転機になったのかな?と思いました。

リーダーとトップリーダーの差とは?

これまで1000人以上のトップリーダーに会ってきた谷本さん。
俣野さんからの問いかけは、トップリーダー達の共通点や相違点ではなく、「予想外のことは?」というものでした。

それに対する谷本さんの答えが興味深かったのでご紹介します。

リーダーとトップリーダーには、実はかなり差があるんです。
リーダーは「威厳があって圧迫感がある」方が多いんですが、トップリーダーは意外にも「普通」っぽい方が多い。
インタビューをさせていただく際、リーダーは本人もお付きの人もピリピリしていることが多いんですが、トップリーダーは(お付きの人もつけず)フラッと1人で来ちゃうし、どんな質問にもニコニコと答えてくださいます。

 


だから、実はインタビューするとき、トップリーダーのほうが緊張しないんです。
彼ら自身が「緊張させない空気」を持っています。(キャリアの)最初の頃は、自分が緊張せず、素で笑えていることにビックリしてました。

トップリーダーは全くアクセクしていないのが特徴。
「今の時間を楽しむこと」の効果を知っている彼らは、楽しむことで相手が好意を持ってくれ、(インタビュー等の場合)記事で良いことを書いてもらえることも知っています。
目の前の人をみんな味方にしてしまうのがトップリーダーです」と谷本さん。

大切にしているのは「ビジョン」

質疑応答でも、たくさんの質問が!
内容がいろいろなので、メモした内容の一部をそのままシェアします。

  • 俣野さん:
    (Googleを例えに)検索結果は選べないけれど、検索窓に入れるキーワードは選べます。そのキーワードを覚悟を持って決めた時から尖っていける。
  • 谷本さん:
    どこにも行けない、という状況に自分を追い込む・退路を断つこと。
  • (金融経済のどこに魅力を?という質問に対し)谷本さん:
    振り向いてもらえない相手をずっと追いかけているイメージ。
    バブルの恩恵は受けられず、就職氷河期を経験。
    就職や世の中のいろんなことを翻弄させる経済って何なんだろう?と。
  • (自分の強みが何か分からない、という質問に対し)俣野さん:
    「私が1日アナタのために自由に働くとしたら、何をさせたいか?」がキラークエッション。

その中でも特に印象に残ったのが、「自己重要感を高く保つためにしていることは?」という質問に対する谷本さんの答えです。

「自己重要感を全く持ったことがないし、持てない」と谷本さん。

私はフリーランスなので、明日の仕事をもらうために常に自分を高め続けなければならないと考えています。
自己重要感より大事にしているのは「ビジョン」です。
山一みたいにメディアにつぶされる企業を作らないこと。私だったら、キチンと簿記などを見て企業評価できます。

最近は学生向けに講演もなさっている谷本さん。
アンカーを務めていらっしゃる日経CNBCの「夜エクスプレス」のスタジオ見学には、約10人が応募する人気っぷりでしたよ!


■編集後記■

いやはや、今回は俣野さんのファシリのスゴさを目の当たりにして、最前列で写真を撮りつつ大興奮でした!

最近よく「つるんでるよね」と言われる有香さん。
本当に大人気だし忙しそうなので、過労で倒れちゃわないか心配ですぞ……!

有香さん・俣野さん・スタッフ&参加者の皆さん、ありがとうございました!!!