同時通訳者 関谷英里子が教える「現場で活きる英単語の使い方」〜『同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳 エッセンシャル』刊行記念セミナー

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同時通訳者 関谷英里子が教える「現場で活きる英単語の使い方」〜『同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳 エッセンシャル』刊行記念セミナー

カリスマ同時通訳者、関谷英里子さんの久しぶりのセミナーに参加してきました。

当ブログでもご紹介しました関谷さんの2年ぶりの新刊『同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳 エッセンシャル』の刊行記念セミナーです。


ビジネス英語に悩む人、必読!『同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳 エッセンシャル版』関谷英里子 | マナビシェア

日本の講演は、2015年末のエリエス社セミナー以来、約半年ぶり。

現在サンフランシスコ在住の関谷さんのセミナーは非常に貴重!
というわけで、ディスカヴァー21社のセミナールームで開催されるイベントとしては、過去最大の参加人数では?というぐらい、会場内はギュウギュウ&熱気がすごかったです。

「この人、デキる」という印象を与える英単語とは?

日本のビジネスシーンで、外国籍の方から「〜させていただきます」って言われると、「あ、この人は日本の習慣を知っているな」と思いますよね、と関谷さん。

それと同様に、日本人が使うと「あ、この人は英語を使って仕事しているんだな」という印象を与えられる英単語をピックアップしたのが本書とのこと。

いつも最初に挙げるのが「share
商社時代、プレゼンを始める前はいつも「tell」や「say」を使ってたんですが、海外の人が「Let me share with you ~」と言っていて、マネしてみたら相手の対応が変わったんですね。

たしかにプレゼンの冒頭でいう「これからお話しします」を直訳すると「I want to talk about ~」や「I will tell you ~」っていってしまいそうですよね。

でも、「I will tell you 〜」だと「アンタ達、聞きなさいよ!」的なニュアンスになってしまうそう。

本書で取り上げているのは、決して難解な単語ではない、と関谷さん。
長い・難しい単語が必ずしもビジネスの現場で適しているわけではなく、大切なのは「フォーマット」と「語彙」とのことでした。

英語のビジネスメールはある程度の「型」が決まっています。
語彙というのは、同じ単語を繰り返し使うのではなく、別の単語を使って「言い換える」ということ。

 

ちなみに、本書の元となった2冊(『カリスマ同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳』『ビジネスパーソンの英単語帳+70』)に載っていない新しい単語は以下の9つ。
Grow, Key, Recap, Significant, Milestone, Benchmark, Insight, Empower, Impact

関谷さん曰く、これらが多く含まれる第4章は「セキヤ節が効いてるw」とのこと(暑くr……パッションに溢れてる、という意味です(笑))

TOEICの点数が良くても、同時通訳はできないのはナゼ?

今回のセミナーでかなり盛り上がったのが、Discover21社の干場社長との対談でした。

幾つかのトピックに分けてご紹介します。

スタンフォードのMSxとMBAの違い

干場さん
MSxってそもそも何?(入学するのが)難しいんでしょ?

関谷さん
知られていないだけだと思います。社会人経験8年以上という条件があります。
MBAは1学年400名、2学年制なので800名が在籍しています。ハーバードのMBAは800名なので、ちょうど半分くらいですね。
スタンフォードMBAに留学する日本人は1学年2名くらい。3クオーター制×2年間のプログラムです。
MSxは80〜90名くらい。長期のバカンスがあるMBAとは違って、休みなく4クオーター、1年制のプログラム。

干場さん
どういう国の出身者が多いの?

関谷さん
アメリカ国外から6〜7割、アメリカ国内から3〜4割です。MBAだと比率がちょうど逆ですね。

日本語で意見を言えない人が、英語で主張できるわけない!

干場さん
先日出席した英語教育者向けの英語のプレゼン大会か何かを勝ち抜いた人がアメリカに2日間招待されて行ったのに、一言も発言できなかった、みたいな話を聞いたんだけど、 やっぱり英語で意見を言うのって難しいんじゃないの?

関谷さん
そうですね。MSxの授業では「これについてどう思う?」と手を挙げて発言させる形式なんですね。慣れていないから最初はツラかったです。
でも、授業を聞いていると、もちろんズバ抜けた発言をする人もいるんですが、イマイチな発言の人もいることに気づいて。
自信たっぷりに前の発言者の意見をマネする人もいたりして、「え、それさっきの人と同じじゃ……」って(笑)

前の人と同じようなことを言うのは抵抗あるので、ハッタリでもいいからとにかく早く発言する、ということを意識していました。

干場さん
英語を話せない”強み”を活かして言いたいんだけど(笑)、日本語でもロクに意見をいえない人が、英語でいえるわけないじゃない!って思う。

関谷さん
自信をもつことと、積極性が大事だなって思います。
あとは英語を学び続けること。常に自分をアップデートしていくこと。

干場さん
ディスカヴァーの社内にもTOEIC満点だったり、留学経験のある社員がいるんだけど、いざ海外出張に連れて行っても、全然通訳できないの!
もう面倒だから、ブロークンで喋っちゃうんだけどね、聴き取りできないけど(笑)
何が違うんだろう?

関谷さん
自分が話すときは「相手の英語を理解して、英語で返す」けど、同時通訳は「相手の英語を理解して、別の言語で瞬時にアウトプット」なので難しいんだと思います。

関谷さんが同時通訳者になった理由

干場さん
同時通訳者になろうと思ったキッカケは何だったの?商社勤務で、ある程度の基礎学力がある人なら、海外赴任とかを通して英語を喋れるようになるけど、同時通訳者は何か違うじゃない。

関谷さん
もともと「起業してみたい」って思いがあったんです。
シリコンバレーのスタートアップみたいにイケイケでスケールさせていこう!みたいなのではなくて、身の丈に合う形で独立したい、って。
商社で同時通訳者を発注する側だったので、仕事の受け方などはイメージできて、これならできる!って思ったんです。
同時通訳者を派遣できなくても、自分がやればいいし。

自分が派遣することになる同時通訳者は、どんな訓練をしてきてきたのか、どんな思いをもっているのか?を知りたくて、同時通訳者の学校にも半年通いました。

干場さん
私も切羽詰まって半年訓練したら、喋れるようになるのかしら(笑)

英語できなくて困るのは、フランクフルトのブックフェア。
毎年やってるから、みんな顔見知りになるんだけど、日本人が全然いなくて。
「あの人ステキだなー」って思ったりするとき、英語が喋れたら良かったって思うのよ。
「あなたステキね」って伝えても、相手が何て答えてくれてるのか分かんない(笑)

関谷さん
え、仕事じゃなくて、そっちですか?(笑)
4技能(スピーキング・ヒアリング・ライティング・リーディング)をバランス良く学ぶことが大事だけど、切羽詰まってるときは「リスニングは捨てていい」ってことですよね。

伝えたいこと、目標があるなら、相手に主張できたらOK。スモール・トークができなくてもいい。
伝えたいことを伝えて、目標を果たすのが最初。

なぜアメリカに拠点を移したのか?

最後は質疑応答。その中から2つかピックアップします。

Q.日本で通訳者として活躍されていて、ずっとそのまま活躍され続けていくのかなと思ってたんですが、アメリカに拠点を移された理由は?

関谷さん
アメリカに行った理由は「学びたかったから」。
何事もフォーカスすることが大事なんだけど、同じことをずっと続けているとシュリンクしちゃう。
それがイヤで、広げてみたかったんです。広げた当初はキツいけど。

干場さん
そこが関谷さんのスゴいところよね。
英語で事業をやっている人って、そのままずっと英語でいくじゃない?
でも、関谷さんは違っててスゴい。英語を生業としてやっていこうと思えばできるのに。
発想が経営者的よね。経営も同じことをずっとやってると、ダメになっちゃうから。

 

Q.英語と日本語のスイッチを切り替えるトレーニング、具体的に何をされているのか?

関谷さん
頭の中では、言語ではなく映像やイメージになっています。そのほうが早いので。
英語を聴く→映像を思い浮かべる→それを日本語でアウトプットする、という感じ。

メモをとるときは、自分がアウトプットする言語でメモするのがコツです。
英語から日本語なら、要点を英語で聞いて、日本語でメモしています。


■編集後記■

イベント終了後は「懇親会」といいつつ、結局50分間サイン会になってしまったという(笑)
相変わらずの人気っぷりがスゴかったです!

干場さんとの対談で爆笑しすぎて腹筋が痛いかもw

英里子さん、干場さんをはじめD21社の皆さん、ありがとうございました!


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