我らが女帝こと、奥田浩美姐さんが2冊めの本を上梓されました!
というわけで、今回の書感は『会社を辞めないという選択』です。
日経BPさま、ご恵贈ありがとうございました!
もう、どこを読んでも名言だらけ&目からウロコなわけですが、ワタシにササッた3つのポイントをご紹介します!
会社はチーム戦
ちょっと前まで「ベンチャー企業」と呼ばれていて、最近は「スタートアップ」と呼ばれる起ち上げフェーズの企業たち。
ワタシの周りには、まさに「スタートアップ」の経営者がたくさんいます。
では、そもそも「会社で働く」って何なんでしょうか。
そもそも会社を設立するということは、そこに何らかの形で人とお金を集め、それで事業をするためだったはず。つまり会社の多くは、チーム戦のためにあるのです。
(中略)
会社員という立場を語るとき、よく「会社vs.個人」「大きな組織vs.個」という位置づけをすることがありますが、そのとらえ方はチーム戦には邪魔になります。(P.28)
また、奥田さんは同じ項の中で「「VS.思考」を止めよう」ともおっしゃっています。
対立ではなく、あくまで同じ目標に向かう過程の「異なる意見・考え方」である、と解釈しました。
自分と意見が合わないとか、自分とは対立するという人は、発想を変えれば、自分ではとても表現できない部分を持っている人です。つまり、自分を補完してくれる存在になり得ます。
(P.45)
コレってまさにチーム戦ですよね。
同じような思考回路・タイプの人だけのチームと、様々なタイプの人が混在しているチームと、どちらのほうがチーム力があるのかは明らかです。
今日からでもできる「10人インタビュー」
仕事をしていて行き詰まったとき、なんとなく上手くいかないなぁ……とモヤモヤするとき、
「自分に何が足りないんだろう?」
と疑問に持つことはよくあります(稀に全て周りのせいにする「他責」な人もいますが、それはさておき)
そんなときにオススメなのが「10人インタビュー」だそうです。
あなた自身が、自分には何かが足りないと感じたときには、「10人インタビュー」を実施してみることをお勧めします。
(中略)
社内でいつも一緒に仕事をしている身近な10人に「私に足りないところはどこですか。これから何を足せば仕事に活かせますか」と聞いてみるだけです。(P.119)
自分に足りないところがあると感じたとき、メンターやロールモデルを求める人も多いですよね。
それに対する奥田さんの見解、とっても参考になりました!
ちょっと長いですが引用します。
「自分の身近には、メンターになるようないい先輩がいない」という声をよく聞きますが、メンターはじっと待っていても見つかるものではありません。ちゃんと見つけ方があるのです。自分自身に「これをやっていきたい」という強い思いがあり、そのために自分は何が足りないのか、どういう発想が自分に膨らみを持たせてくれるのかということをある程度自分の中に持っていて、そこを補ってくれる先輩がほしいと思ったときに、メンターが見つかっていくものなのです。
(P.96)
ロールモデルについては「苦手な人とうまくやっていくための手段」として紹介されています。
コレ、ワタシもさっそくやってみましたが、効果バツグンですよ!
私がよく人に提唱しているのが、「自分のためのロールモデルポートフォリオを作ってみよう」ということです。
(中略)
あなたと同じ部署やすぐ近くにいる人たちのいいところ、真似したいところを抜き出して円グラフに取り込み、なりたい自分を創り上げてしまおうという手法です。
たとえあなたが憧れている人、仕事で目標にしている人であっても、しっかり分析してみると、その人のすべてを真似したいと思うことは案外まれです。逆にあなたが苦手な人でも、その人のすべてが苦手で、どこにも学ぶべきところがないかというと、そうとは限りません。(P.133-134)
「あいつムカつくけど、**だけはスゴいよな」ってこと、ありませんか? ワタシはよくありますw
この「ロールモデルポートフォリオ」の考え方を知ってから、自分の中で余計なイライラが減ったような気がしますよ!
ピンチ=本当の仲間を見極めるチャンス
奥田さん曰く「ピンチはチャンス」とよく言われる言葉には3つの意味があるそうです。
他の2つは本書で確認いただくとして、「会社=チーム作り」と関係があるのが、
「本当の仲間を見極めるチャンス」
です。
ピンチのときこそ、誰が本当のメンバーなのか、誰がいざというとき自分をサポートしてくれる存在かがよくわかります。
(中略)
その人とともにピンチを乗り越えることで、つながりがそれだけ深まる場合も多く、本当の仲間作りに役立つ素晴らしいチャンスです。
(中略)
ただ人を巻き込んでチームを作るというのではなく、本当に自分の味方になってくれる人、自分が組むべき人を見極めながらチームを作っていくということが、どれだけあなた自身の力を発揮させてくれるのかを、ぜひ認識しておいてほしいと思います。(P.156-157)
奥田さんも「自分の組むべき人にパッと光があたる瞬間」というふうに表現されていますが、ピンチのときに誰に相談するか?って結構大事だなと感じています。
日常的に相手とちゃんと接していれば、無意識のうちに自分にとって適切な相談相手を選べるものかなーと。
すっごく極端な例ですけど、例えばワタシが自分のダンスについて悩みがあるとき、起業家の友人には相談せず、ダンス仲間に相談しますよね(←注:最 近 全 然 踊 っ て ま せ ん)
■編集後記■
いかがでしたか?
他にもご紹介したいポイントはたっくさんあります!
特にP.189~の「イノベーションを起こすプロセスは、こうだ!」は、やりたいことが見つからない&実現方法が分からない全てのヒトにオススメです!
ではまた!
出版記念イベントの2次会に飛び入り参加してサインもらったら、「肉様」と書かれた踊るOL(@jaggyboss)でしたw
<目次>
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第1章 起業家思考があなたの強みを活かす
- 自分が今の会社にいる理由とは
- 会社を“使って”やりたいことをやるには
- 会社員は最もかっこいい働き方ができる 他
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第2章 会社に居るからこそ社会を大きく変えられる
- 今の社会に足りないものは一体何か
- 社会はあなたにどんな能力を求めているのか
- 黒子から黒幕へ 他
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第3章 個人を活かすチーム作りと成長戦略
- 苦手な人は良い持ち駒になる
- 欠点を埋めるより、長所を鋭利にすべし
- “怒る”という価値の減少 他
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第4章 IT、地域、情報格差 -ビジネスで人を幸せにするには
- 情報格差が広がりすぎている
- 本当の意味でのモバイルワークを
- 無力感を超えて 他