今日は定員850名に対し、6000名超の応募があったという「グローバル・ウーマン・リーダーズ・サミット」に参加してきました。
会場内はものすごい熱気!
プログラムは以下のとおり。
●基調講演:
「LEAN IN~女性、仕事、リーダーへの意欲」
シェリル・サンドバーグ 氏(「LEAN IN」著者、フェイスブック最高執行責任者)
●特別講演:
「ことに向かう力~ダイバーシティで求められるもの」
南場 智子 氏(ディー・エヌ・エー取締役、ファウンダー)
●パネルディスカッション:
「ウーマノミクス~女性経済の可能性と未来」
シェリル・サンドバーグ 氏
南場 智子 氏
キャシー・松井 氏(ゴールドマン・サックス証券マネージング・ディレクター、チーフ日本株ストラテジスト)
川本 裕子 氏(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)
同時通訳付きの講演だったんですが、何とその同時通訳チームに関谷英里子さんが!!!
2008年くらいからずっと彼女のファンなんですが、同時通訳を聴くのは初めて。
もう、幸せすぎでした~(←ポイント、ズレてますがw)
動画アーカイブや書き起こしサイトがあるので、全部をご紹介するのは控えますが、あまりに素晴らしい内容だったので、ワタシが特に刺さったポイントを挙げてみます。
Sheryl Sandberg「LEAN IN~女性、仕事、リーダーへの意欲」
まず基調講演。
ものスゴい経歴の方ですが、話し方はとてもチャーミング。
英語分からなくても惹き込まれる感じがしました。
女性が社会進出しないことで被害を被るのは男女問わず
今回、著書「LEAN IN」を書いた理由として、
女性が社会進出しないことで被害を被るのは、男女共通・世界共通。
だから、我々は男性も女性も平等であるという社会を実現しなければならない。
ということについての対話を促したかったからだとおっしゃっていました。
実際、対話の場として、「Lean In」サイトの紹介もありました。
私たちが今日から何ができるのか?
ワタシ達1人1人が今日から何ができるのか?ということについて、以下3点が挙げられていました。
1)「女性はこうあるべき」というストレスタイプを外す
「男性は組織を率いるべき/女性はそれをサポートすべき」というバイアスを外すことが大切。
コレ、全世界でほとんど共通のバイアスだそうです。
同じ成果を上げても、男性のほうが評価が高いことが多いそう。
(男女を隠して評価させると、当然同じ評価になるんですって!ビックリ)
2)企業の政策・ポリシーを変える
世界のどこを見ても、女性のほうが男性より給与が低い。
まずはそこを是正すべき、とのこと。
(データによると、US:23%、日本:29%、韓国:39% 給与格差がある)
そこを個人が変えるのは、なかなか難しいですよね^^;
1人1人ができることとして、
「日本で特に大切なのは、勤務時間を変えること」
とおっしゃっていました。
日本は世界でも突出して労働時間が長いそう。
まずは「(その業務・勤務時間が)本当に必要なのか?」を問い正す必要がありそうです。
3)家庭でのバランスをとる
「男性は1つの仕事/女性は2つの仕事を持っている」と言われるそう。
実際、家事・育児にかける時間=女性5:男性1という統計がります。
けど、男性(=父親)も共同で家事を行なう家庭は、そうでない家庭に比べて幸福度が高いとか。
母親が専業主婦か否かや、世帯年収に関わらず、子どもの成績や幸福度にも影響を及ぼすとのこと。
南場智子氏「ことに向かう力~ダイバーシティで求められるもの」
先日も講演を拝聴しましたが、やっぱり今回も素晴らしかったです!
ご本人は「アウェイだ」っておっしゃっていましたが(笑)
多様なチームが強い
今回は男女の枠組みの話がメインでしたが、南場さんにとっての多様性(=Diversity)とは、国籍や文化的な背景、性格、特技などを指すそう。
似たメンバーしかいない組織はまとめやすいけど、変化や改革に弱い。
経営者は多様なチームをどうやってマネジメントするか、大きなポイントになる。
多様な人材を集めれば集めるほど、チカラのある組織ができるけど、マネジメントの難易度は非常に高くなる。
何となくイメージつきますよね。
似たような人達だと、課題は似通ったりするけど、多様であればあるほど、さまざまな種類の課題が出てきそう。
そういう多様なチームをまとめる上で、南場さんが最も大切だとお考えなのは、
「モチベーションの源泉が違う」ということだそう。
褒められたい人もいれば、収入が目的な人もいる、コミュニティが好きで働いている人もいます。
だけど、それぞれのメンバーがオーナーシップを持って取り組み、目標を達成した際は「純粋な高揚感」を持つことができるとのこと。
人や自分に向かわずに、「コトに向かう」
この「コトに向かう」ってお話、シビレまくりでした。
誰についていくとか、誰に評価されるとか、あるいは自分ができる、できない、もう少し成長していかないといけないのではないか。
そういうことに意識を向けるんではなくて、純粋はチームの目標や自分の目標に向かって、それに本当に集中してみると、すごく充実した人生が送れるんじゃないかと思います。
(中略)
人とか、それから自分に向いすぎずに、仕事に向かう。コトに向かう。
コトを成すことに精一杯取り組む。そうするといろいろなものがついてくるのかな、と感じたりします。
南場さんのこのお話と、英里子さんの同時通訳を聴けただけで、今日来たかいがありました。
南場さんのマッキンゼー時代のエピソードと絡めたお話でしたが、ここまで純粋に仕事に自分を捧げ尽くした経験って、どれくらいのヒトが持っているんでしょう。もちろん、ワタシも含め。
パネルディスカッション:「ウーマノミクス~女性経済の可能性と未来」
前述のお2人に加え、キャシー・松井さんと、川本裕子さんが登壇され、パネルディスカッション。何だろ、この豪華すぎるメンバーw
透明性のある評価システム
南場さんも「曇りのない人事制度」の重要性を語っていらっしゃいましたが、川本さんも同様のことをお話してくださいました。
評価システムが具体的ではない。長時間労働が評価される。経営陣の「器」が評価される。これらは具体的な評価ではない。
超共感します。
ワタシも同僚から「最近、帰るの早いね」って言われて、褒め言葉だと思ったら嫌味だったことがありますw
シェリルさんも評価システムについて
男性、女性を評価するときに具体的に見る必要がある。
女性は仕事が出来ると嫌われるということをなくさなければいけない。
とおっしゃっていました。
確かに数字じゃない部分で評価されること、多々ありそう。
「意欲・態度」って評価項目とか謎ですよね。やる気見せれば、数字が伴わなくていいの?みたいな。
忙しくて、楽しかった
川本さんのお話でイチバン響いたのが以下。
仕事と子育てで忙しい=つらいという考えには納得できない。
私は子供がいなければこんなに仕事を楽しめなかったし、仕事が無ければ子育てを楽しめなかった。
「忙しくて大変ですね」はしっくりこない。「忙しくて、楽しかった」
忙しい=大変なのは、その行動が楽しくないってことが前提にあるんじゃないかな。
高校の時、文化祭の準備で遅くまで学校に残ってるとき、なんか「忙しいけど楽しい」って感じがしませんでしたか??
DeNAのことを長時間労働ゆえブラックだ、みたいに言うヒトを見かけますが、たぶんそういうことを言うヒトは「仕事が楽しい」って思ったことがないんじゃないかなぁ…なーんて思いながら拝聴しました。
■編集後記■
イベント終了後、あまりの濃さに放心してたら、英里子さんから連絡が♪
最近仲良くさせていただいているから、すっかり忘れかけてたけど、ワタシ、この人の大ファンだった…!と改めてキンチョウww
だって、さっきまで同時通訳してたヒトだよ?と、1人でワタワタしてました(〃∇〃)
関連リンク
Broadcast live streaming video on Ustream
DeNA南場智子さんの講演「ことに向かう力」がいい話だった【全文】 – NAVER まとめ
Ustream録画リンク+書き起こし全文
ホントに素晴らしかったです!