やりたいことが見つからない人も見つかった人も身につけるべき-『21世紀を生き抜く3+1の力』佐々木裕子

本のマナビ
『21世紀を生き抜く3+1の力』佐々木裕子

2014年に読んだ本の中でワタシ的No.1が、今回ご紹介する『21世紀を生き抜く3+1の力』です!
著者の佐々木裕子さんは、某会でお会いした後、ちょくちょくゴハン(というか肉)などご一緒させていただいているお友達。
(早々にご恵贈いただき、ありがとうございました!)

「未来がなんとなく不安…」という人や、
「やりたいことはあるけど、どうやって実現したら良いか分からない…」
「そもそも、やりたいことなんて見つからないよ…」
と感じているすべての人にオススメです。

お子さんが2050年には社会人になるという親御さんが読んでも、とってもとっても勉強になりますよ!

著者は、東大法学部→日本銀行→マッキンゼーでアソシエイトパートナー→ChangeWAVE起業という華やかな(というかキラキラ?)なキャリアを持っていて、「あー、本当にアタマの良い人って、彼女みたいな人のことだなー」と思ってしまうほど。

そんな彼女の処女作が本作です。
(ちなみに、同じディスカヴァーから+2冊上梓されています…仕事量ハンパないw)

まずは前半で「2050年の世界」についてデータを元にした分析が描かれています。
その上で、「21世紀に必要とされるスキルとは何か?」についての言及と、そのスキルを身につけるためのステップが提示されています。

 

今回の書感では、本書の後半(第2章以降)をメインにご紹介します。

21世紀に求められている3つの力

1章で「2011年に入学した小学生の65%は、いまはまだない職業に就くだろう」というデューク大学の予測が紹介されていました(P.66)

2050年は今から約35年後なので、コレを読んでいる方の中には、まだバリバリ現役で働いている方もいますよね。
ということは、私たち自身も「いまはまだない職業」に就いている可能性も十分あり得るということ。

本書では、そんな21世紀に必要とされる力を、
「考える力」「共創する力」「進化する力」を、実践の場で発揮することと定義しています(P.79)

  • 想定外の問題や経験値のない課題に向き合い、自分の頭で「何が本質的にやらなければならないことか」を考えることができるか?
  • 「多様な」人々との議論を通じて、その議論の中から学び、ベストな答えを導き出し、実践し始めることができるか?
  • そのプロセスの中で、自分自身も何らかに気づき、「進化」することができるか?
(P.79)

暗記して覚えているだけではダメで、「実践」することが大切という点がポイントです。

そもそも疑問をもたないのであれば、莫大な量の情報も、何の約にも立たない


フセンだらけになりました!

前項の3つの力を全てご紹介するのは控え、特に響いた部分を抜き出してみます。

考える力

まず最初に「考える力」を構成する3つの要素(命題設定/スームイン・ズームアウト/数字や事実で考える)と、真ん中の核(想像力と世界観)の中で、ズドンと響いたのが見出しにした一文です。

いくら「目指すところを決めて、ズームイン・ズームアウトする」「数字と事実で本当かを考える」力を身につけたとしても、そもそも(中略)「考え始める」プロセスが始まらないのです。

世の中のさまざまな情報との接点をもっていること=情報リテラシーは、考える力の本領を発揮するための核=「エンジン」です。

(P.112より抜粋)

共創する力

2つ目の「共創する力」でも構成する3要素(場を創る力/ベストな答えを共に紡ぎ出す力/形にして実行する力)と、核(多様な他者の力を尊敬し、信頼する力)が紹介されています。

限られた時間で議論をし、ベストな答えを出すことは、そう簡単ではありません。
なぜでしょう?

  • 参加者はみな、異なる情報、異なる視座、異なる経験、異なる価値観をもっている
  • 同じ言葉でも、違う理解をしていることはままある
  • 人としての「思惑」や「感情」もそこには存在する
  • 正解はないし、対立も発生しうるが、最後は「誰かが決めなければならない」
(P.132)

ここでは、映画「アポロ13」のシーンが紹介されていますが、映画ほど緊迫した状況でなくとも、日々の会議などで上記のような状況は普通ですよね。

場を創り、上記のような状況でも答えを出し、実際にやってみる、というところが大事。

進化する力

3つ目の「進化する力」は、「「真剣勝負」「自己認知」「自己修正」のループを、常に回し続ける力(P.159)」と定義されています。核となるのが「情熱×自己肯定力」です。

 

1つ目の要素である「真剣勝負」についての部分で紹介されていた著者のマッキンゼー入社後の研修時のエピソードがとても胸に響きました(思わず涙ぐみました)

真剣勝負をする、ということの本質は、「自分をなるべくよく見せよう、賢くかっこよく見せよう」という考えを捨て去って、たとえ不格好でも、泥まみれでも、「いまの自分」が「いまやるべきこと」に120%集中し、圧倒的な量のチャレンジと努力をする、ということなのではないでしょうか。(P.166-167)

裕子さんにもこんな時期があったのか……と驚くとともに、そこでヘコタレず、チームに貢献しようとするところが、やはりスゴいなと感じます。

21世紀スキルを実践する8つのステップ


study hard!

本書をココまで読み進めてきた方の中には、
「身につけるべきスキルと、その方法は分かった。でも、自分は何がしたいんだろう?何ができるんだろう?」
そんな風に思われた方もいるかもしれません。

結局、スキルを身につけても「自分が目指したい世界、目指したいものは何か?(P.197)」が定義できていないと、向かうべき方向が分からないのと同じです。

本書では、「21世紀スキルの始め方(P.212)」として、超具体的に8つのステップが提示されています。

1)核となる「自分の目指したいもの」をイメージする

  • STEP1:自分の「好き」×「得意」×「やりたいこと」にとことん向き合う
  • STEP2:自分の考えをいったんまとめて、何人かの人と壁打ちしてみる
  • STEP3:自分の世界を広げてみる

2)「自分の目指したいもの」を具体的な目標の形にし、考える→共創する→進化するプロセスを回し始める

  • STEP4:具体的な目標や数字や事実で考えてみる
  • STEP5:なぜいま、それができていないか、何をすればよいかを考えてみる
  • STEP6:何人かの人と打ち手の可能性をブレーンストーミングする
  • STEP7:その中で一週間以内で行動に映せることを考えてやってみる
  • STEP8:やってみた結果を内省し、次のチャレンジをする
(P.220-221より一部省略)

おそらく、多くの「やりたいことが見つからない」人は、見つけ方のキッカケや方法が分からないはず。
上記のSTEP1では、「好き」「得意」「やりたいこと」それぞれに向き合うための質問が挙げられています。

「自分の目指したいもの」を見つける過程で、STEP1が一番大変そうな予感がしますが、本書にあるSTEPを順にこなしていけば、確実に今までとは違った自分になれると思います。

 

……しょ、紹介しておきながら、ワタシ自身まだ向き合えていない……休みの日に、どこかホテルにこもって向き合ってみなければ!と思っています。


■編集後記■

実は出版後すぐにいただいて読んで、3日後にもう一回読んで、書感を書き始めて、書きなおして……と、なかなかご紹介できず。。。気づいたら出版されて半年くらい経ってしまいました。。

ワタシの知っている裕子さんは、超アタマいいし、美人さんだし(娘さんも超絶にカワイイ!)、絵に描いたようなスーパーウーマン!なんですが、会うときはいつもグッタリお疲れモード。

超多忙ゆえのこととはいえ心配なので、3ヶ月に1回くらい肉会にお誘いしてますw

これからも倒れない程度に、日本をヘンカクしていってくださいねー!

目次

はじめに

第一章 21世紀とはどういう時代なのか?

1.2050年の世界と日本
2.2050年に向けた「構造変化」 劇的に変わる「人生の選択肢」

第ニ章 21世紀スキルとは何か? 「考える力」「「共創する力」「進化する力」

0.求められているのは、「考える力」「共創する力」「進化する力」
1.考える力
2.共創する力
3.進化する力
4.21世紀スキルの「真ん中」にあるもの 「自分が目指したいもの」は何か?

第三章 21世紀を生き抜く力を身につけるということ

1.「21世紀スキル」教育とは すでに教育の世界で起き始めていること
2.21世紀スキルの始め方
3.自由な翼をもつ 決して正解を探さない

おわりに