ことばのイメージをつかめば英語は難しくない!『えいごのもと』関谷英里子

本のマナビ
ことばのイメージをつかめば英語は難しくない!『えいごのもと』関谷英里子

「英語って学生の頃からニガテだったんだよね……」
「し、仕事で使わないし、とりあえずパス!」

そんな風に考えているヒトに朗報です!
英語って、1語1語正確に訳さなくても良いんですって!

「え、そうなの…?」と思う気持ち、よく分かります。
けど、一流講演家の同時通訳者として有名な、関谷英里子さん(@erikosekiya)がおっしゃるんだから間違いない!

本書は、英語を「イメージ」で捉える「イメージ力の入門書」です。

「イメージ力」について、本書では「相手とことばのイメージを共有し、話の内容の本質をつかむ力」と定義されています。

コレって、英語に限らず、日本語同士のコミュニケーションにも応用できるのでは???
相手のことばの「本質」をつかむのって、どんな言語でも大切ですよね。

 

「イメージ」という言葉の意味をgoo辞書で調べてみると、「心に思い浮かべる像や情景。ある物事についていだく全体的な感じ。心像。形象。印象。また、心の中に思い描くこと」とあります。

コレを文字で説明するの、かなりムズカシイのでは…と思いましたが、心配ご無用!

表紙や本文に描かれているイラストと文章をセットで読むことで、紹介されている60の単語が身体にしみ込んでいく感じがしましたよ!

英語と日本語は、1対1の訳はない

本書でカルチャーショックというか、イチバン衝撃を受けたのが以下の箇所です。

辞書や単語帳を見ていると、私たちは日本語と英語で、1対1で対応することばがあるかのように錯覚しがちです。しかし、実際はそうではありません。もちろん単語にもよりますが、とりわけ日常的に使われる表現については、決まった和訳があるわけではなく、「文脈に応じて、意味がそのつど変わる」と言ったほうが自然です。単語は単独では存在しませんから、必ずそのことばが使われている「文脈」から考える必要があるわけです。

(P.15)

ワタシ、まさにこの錯覚をしていましたよ……
でも、「文脈に応じて、意味がそのつど変わる」って、結構ビックリしませんか?

その「文脈」から訳を考える際に必要となるのが「イメージ力」というわけですね。

イメージ力=ことばの本質をとらえる力

では、「ことばの本質」をつかむためには、具体的にどうすれば良いの?というお話。

同時通訳者のアタマの中ってどうなってるの??と普段から謎だったんですが、同時通訳する際の著者のアタマの中はこんな感じだそう↓

私の頭の中では、ことばが「文字」になっていません。話の内容は「文字」ではなく、「イメージ」としてとらえられています。話は休むことなく展開しますから、いちいち文字でとらえていたら、処理できなくなるからです。

(P.18)

ええと、ちょっとよくワカラナイぞ……と思った方、大丈夫、ワタシもそう思いました(笑)

具体例として commit という単語が挙げられていますが、著者は英英辞典を引いたり、もう一度英和辞典に戻ってみたりと「辞書クルージング」しつつ、単語の全体像をつかむそう(commitの場合は、「身を投じる」というイメージに集約されます)

「イメージ力」をつけることで、英語をシンプルに捉えることができるようになるそうですが、そのためには「日ごろからたくさんの英語に触れて、頭の中に知識をプールさせておくことが大切(P.20)」とのこと。

でも逆に、「イメージ力」を培うことができれば、英語に対して怯むことはなくなるわけですよね!

本書でも、

その単語の「根っこ」にあるイメージを押さえておけば、こわくありません。

(P.21)

と解説されています。

おおお、なんか「イメージ力」をつけたくなってきました!(←単純)

ADDRESS=前に差し出す

解説はココまでにして、本書で取り上げられている単語を具体的にご紹介しましょう。
60単語の中から、特にワタシが「え、こんな意味があるの!?」と驚いた単語2つをご紹介します。

例1)ADDRESS/イメージ=「前に差し出す」

解説にあるように「住所」という意味しか知りませんでした。

例文に「She addressed her comments to the audience.」とありますが、コレは「彼女は聴衆に向かってコメントを発した。」と訳されています。
人や課題、話などを、相手の「前に差し出す」イメージ(P.33)」とのこと。ふむふむ。

例2)ILLUSTRATE/イメージ=「わかるようにする」

「イラスト(illustration)」に近そうだから、絵を描くって意味かな?と想像できます。
日本語の意味は「説明する・例証する・図解する・さし絵を描く」と紹介されています。

難しいことを「説明」したり、複雑なことを「図解」したりするのはつまり、相手に「わかるようにする」ということ(P.47)」と解説されており、さし絵とセットで読むと、何となくイメージがつかめる気がします。

 

このように、「単語のいろんな意味を知る→イメージに集約する」ことをベースとして持っておくと、その逆、つまり、
イメージから日本語訳を想像する」≒冒頭で紹介した「文脈に応じて、意味がそのつど変わる」単語に対応できるようになる
というわけですね!


■編集後記■

久しぶりの英里子さんの新刊!気合いを入れてあっという間に読んじゃいました!

もともと、彼女の著作の「あとがき」を読んでファンになったのですが、今回もステキな文章でした~♪
(あ、モチロン本文もちゃんと熟読しましたよ!)

単語のページは、見開きで左ページがイラスト、右ページが解説となっており、文字数は決して多くはありません。
が、中身の濃~い1冊です。執筆も推敲も相当大変だったんだろうな…と思います。。

英語を学ぶ全てのヒトにオススメ!

目次
0 「イメージ力」って何?
1 のぞきこむ
2 やってみる
3 うまれる
4 少しずつ進む
5 じっくり身につく
6 未来へ向かう

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