カリスマ同時通訳者 関谷英里子さん講演@日経WOMAN EXPO winter

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カリスマ同時通訳者 関谷英里子さん講演@日経WOMAN EXPO winter

今回は、当ブログで何度か登場いただいている同時通訳者 関谷英里子さんの日経WOMAN EXPOでの講演レポートをお届けします。

カリスマ同時通訳者として、アル・ゴアアメリカ元副大統領、Facebook CEOマーク・ザッカーバーグ氏、近代マーケティングの父フィリップ・コトラー氏など、世界の一流起業家・講演家の同時通訳者として有名な関谷さん。
今回は約5ヶ月ぶりの帰国&久しぶりの日本講演とのことでした。

講演タイトルは「仕事に活きるこなれた英語フレーズ術&英語上達勉強法

開始30分以上前から長蛇の列ができる盛況ぶりでしたよ!

いきなり英語のクイズを出題

2年前にスタンフォード大学のビジネススクールを卒業した関谷さん。
通っていた校舎には、以下の文章が刻まれていたそう。

Dedicated to the things that haven’t happened yet and the people who are about to dream them up.

まだこれから起こるであろう、たくさんのすばらしいことへ
そしてそれらを今まさに思い描かんとしているすべての人へ

毎日学校に行くたびに目に入るこの文を目にするたび、
「自分は何を”dream up”するんだろう」と思っていたそうです。

※「dream ~ up」=(不可能な計画などを)頭に描く、思いつく、考え出す、想起する

 

関谷さんの簡単な自己紹介、今日のアジェンダの紹介の後は、いきなり10問のクイズが出題されました。
以下、一部を抜粋。みなさん、答えられますか? 英文は日本語訳、日本語は英訳にしてみてください。

  • Do you need room?
  • I’m down
  • やっとお会いできましたね。
  • 当社の強みについてお話させていただきます。

いかがですか?
全10問のうち、6問は「こなれた英語のポイント」、残りの4問が「ビジネス英語のポイント」という構成でした。

上記で挙げた4問について、抜粋してご紹介します。

ビジネス英語のポイント

ポイントは「フォーマットとボキャブラリー」を押さえること。
新卒時代から英語を使って仕事をしてきた関谷さんにとって、「学校で勉強してきた英語と、ビジネス英語は全く一緒ではない」という実感があるそう。

共通のフォーマット、ボキャブラリーを使うことで、「相手に与える安心感」が変わる、と関谷さん。

自分で一生懸命に文を作っても、「言っていることはよく分からないけど、熱意は伝わる」くらいにしか思われない可能性も……相手と同じフォーマット、ボキャブラリーを使うことで、「英語でのビジネスに慣れている人だな」と安心してもらえる効果があるそうです。

当社の強みについてお話させていただきます。
A. Let me share with you our advantages in the market.

△ I will tell you our strong point.

Let me share ~ を使うことで、日本語の敬語でいう「〜させてもらう」イメージ。
また、「advantage」を使うと、一言で「他と比べて優位性がある」ことを表せる。

知らなかったら「tell」を使ってしまいそうですが、「I will tell ~」だと、ちょっと上から目線に聴こえてしまうかも、とのこと。

こなれた英語のポイント

人種のるつぼといわれるアメリカでも、国際ビジネスの場でも、アジア人の女性は「弱者」だと関谷さん。
経験を積んでいても、童顔で若く見られてしまうことも多く、ビジネスの場では損をすることもあるそうです。

だからこそ、なるべく洗練された感じが伝わるようになりたいと思って、先輩や海外エグゼクティブの使う言葉を学んできたそうです。

でも、関谷さんの住むアメリカ西海岸というカジュアルな土地では、高級な感じもいいですが、「この人と仕事をしたら楽しそう」「気持ちよく仕事できそうだな」と思ってもらうことも大事だと気づいたそうです。
そのために必要なのが「こなれた英語」なんですね。

Do you need room?
注意点は「room」と「a room」の違い。
コーヒーショップなどで店員さんに聞かれる文で、「砂糖やミルクを入れるスペースはいる?」という意味だそう。
平たく言うと「ミルクは使いますか?」と同義。

I’m down.
「いいですよ」という意味。
I’m up for it. や I’m game. も同じ意味。

やっとお会いできましたね。
It’s so nice to finally meet you in person.
コレが必ず正解!というわけではないけれど、メールでのやり取りが増えている今だからこそ覚えたいフレーズとのこと。

英語上達のポイント

ポイントは2つ。

一番大切なのは、実際にインプットとアウトプットを繰り返すこと。
もう1つは、量が大切ということ。

以下のフレーズは、関谷さんの講演でたびたび紹介されるものです。。

It’s not about HOW anymore.
It’s about HOW MUCH you use the language.

「どうやるか」ではなく、「どれくらいやるか」ということですね。

関谷さんオススメのインプットは、Podcast

シリコンバレーでは、ベンチャーキャピタリストが出しているPodcastが人気だそうです。
他にも、スタンフォード大学をはじめ、いろいろな大学が出しているモノもオススメとのこと。

20〜30分くらいのものが多いそうですが、難しすぎる場合は音声に沿ったテキストが用意されているものがオススメとのこと。

絶対にやってはいけないこと

英語を学ぶ上で絶対にやってはいけないのが、人の英語を批評すること。
スポーツ選手の英語インタビューなどを批判的に見ていると、自分自身がいざ英語を使うときに、「文法的に合っているか」「ヘンな言い回しを使っていないか」など不安に思うようになってしまうそうです。

誰かを批評した分、自分に返ってきてしまうんですね。
この姿勢は、英語学習だけでなく、いろんなことに言えそうです。

今日、明日最初の一歩

講演の締めくくりに、今日から始めることを隣の人とシェアする時間が設けられました。

「今日のクイズで出てきたフレーズを、3回復唱してみる」でもいいし、「(会場外で販売されている)関谷英里子の本を買って(笑)、3ページ読む」でもいい、と関谷さん。

セミナーに行きっぱなしではなく、帰ってからでも、明日の朝でもいいので、ちょっとフレーズを見直してみるだけでもOK。
確かに学校の勉強でも「復習」って大事でしたよね。

 

この記事では質疑応答を割愛しますが、こういうセミナーには珍しく、たくさん質問の手が上がり、それに対して一つひとつ真剣に答えている関谷さんの姿が印象的でした。


■編集後記■

最近は「日本とアメリカの架け橋になるような仕事をしている」という英里子さん。
久しぶりに元気そうな姿が見れて嬉しかったです!

セッションは前後半に分かれており、関谷さんは前半のみ。
後半が始まるまでの休憩時間にサイン会があったんですが、予想以上に長蛇の列!
休憩が終わっても列は途切れず、40分くらいかかったようです。

改めて、英里子さん、お疲れさまでした!

※アイキャッチの写真はフォトセッションで撮影したもの。ご本人の使用許可は得ています。